三丁目の夕日

最近、身内に勧められて「三丁目の夕日」という映画をビデオで観賞しました。

10年以上前に制作された映画だそうですが
昭和30年代を描いた群像劇は、古き時代の懐かしい風景が満載でございました。

中でも家に初めてのテレビがやって来る場面では
いずこも同じだったのだなぁと、カゴッマ(鹿児島)での当時のことを思い出しました。

私こと婆ダムA子の主人はかなりの呑兵衛で、当時の給料の大半は酒に消えていましたが
野球好きで、テレビ観戦したいがため
一時期は大好きな酒を控えてまで、テレビを購入したのでございました。

そういうわけで、我が家では映画の主人公一家と同じく
ご近所さんよりも比較的早くにテレビがやって来ました。

「見ッシャン! 見ッシャン! テレビ 見セックイヤン!」
(訳: 見せて!見せて! テレビ見せてよ!)

テレビを購入したことは、すぐにご近所じゅうに広まって
子供たちが、我が家に押し寄せて来ました。

とりわけ人気番組「月光仮面」の時間になると
20人近くの子供たちが居間から玄関までを占領して、私たちの居場所がなくなるほど。
 それでもそこは当時のご近所付き合い。

「ヨカヨォー 見イッキャン」  (訳:いいよ、見て行きなさい。)

そう言って、馴染みのない子も来る者拒まずで家に入れておりました。

ある日のこと、近所の奥さんに呼び止められました。

「旦那サァナ、ヤッパイ焼酎(ショツ)ナ 飲ンオイヤット ゴアイナァ。
 夕べハ ドヒッコバッカイ ゴアシカ?」
(訳:旦那さんは、やっぱり焼酎を飲んでいるんですね。夕べはどのくらい飲まれましたか?)

主人の酒好きは近所でも有名でしたが
なぜか、そんな質問を数人の奥さんにたびたびされるようになり
やれ焼酎を飲んでいるとか、やれどのくらい飲んだかなど、
余計なお世話と思いながら、適当に応えていました。

しかしある時、井戸端会議の女子(おなご)衆に取り囲まれまして…。

 「夕べハ お客サーモ 何人カ、オサイジャシタゴ ゴアンデ 
 ドッサイ飲ンミヤットコ ゴアンソ?」
(訳:夕べは何人か、お客さんもいらしたみたいだから、さぞやたくさん飲んだんでしょう?)

彼女らの迫力に圧倒されて、正直にお客さん二人来て、5升と答えましたところ

「ンダモシタン! 三人デ 5升ゴアシカ!」(訳:びっくり!三人で5升ですか!)

「ンニャ、アタヤ ソヒコバッカイチ 思チョシタド!」 (訳:いや、私はそれぐらいと思っていたわ!)

そんなことを言いながら大盛り上がりの女子(おなご)衆。

どうやらうちにテレビを観に来た子供たちが
我が家の焼酎の空き瓶の多さに魂消て(たまげて)、親に話していたようで…。

それがご近所の噂になって、奥さんたちの間で
主人が前日に焼酎をどれだけ飲んだかが、関心事になっていたようなのです。

「ホンノコチャ ダンナサーヨカ 奥サァン方ガ 呑兵衛ラシュ ゴアンド 」
(訳:実は旦那さんよりも奥さんの方が、呑兵衛らしいわよ)

そんな噂も流れていたようですが
時機にご近所さんもテレビを購入する世帯が増えていき
いつの間にか、うちの焼酎の空瓶の数は誰も気にしなくなりました。

「三丁目の夕日」の時代、
個人情報などの言葉すらない、開けっぴろげなご近所付き合いでございました。

ちなみに婆ダムA子は、味醂でも酔ってしまうほどの下戸。
薩摩焼酎をぐいっと飲んで

「カーッ! ウンマカネーッ!」 (訳:かーっ! おいしいねーッ!)

一度は言ってみたいものでございます。

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 この映画、続編もあるそうでぜひ観とうございます。


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